近藤史恵さんの『シャルロットの憂鬱』を読みました。
近藤さんは2022年2冊目。
最近その魅力にハマりつつあります。
シャルロットの憂鬱|作品紹介
犬を飼うと、犬を飼っている知人が増える。
犬の名前は知っているけど、飼い主の名前は知っているとは限らない。
シャルロットは雌のジャーマンシェパード。警察犬を早く引退し、四歳で池上家にやってきた。はじめて犬と暮らす共働きの夫妻にとって、賢くて聞き分けがよく、少し甘えん坊のシャルロットとの日々はとても新鮮。犬同士、飼い主同士、ゆるやかな連帯も生まれるが、なかには不穏な事件を持ち込む者もいて──
トラブルを起こすのはたいてい飼い主。家族として、犬を迎えたはずなのに。
シャルロットの憂鬱 近藤史恵 | フィクション、文芸 | 光文社
シャルロットの憂鬱|感想
最近、アマゾンプライムビデオでも「シェフは名探偵」を見終わったところで、近藤さんの作品にハマっています。(「シェフは名探偵」は近藤さんの『タルト・タタンの夢』などをもとに作られたドラマです)
この『シャルロットの憂鬱』のシャルロットとは元警察犬のシェパードのメス犬なのですが、動物好きとしては犬の描写にまず癒やされる。
犬がしゃべりだすとか、そういう描き方ではなくて、飼い主から見た愛犬の描写が可愛くて愛おしい。
そんなシャルロットと飼い主の日常に、ときに不思議で奇妙でちょっと心配な謎が紛れ込みます。
その謎をテーマに6つのエピソードが描かれています。
その謎の謎具合と、エピソードの長さが是絶妙でした!
気合をいれず楽しめて物足りなさもなし。
しかもシャルロットに癒やされるという素晴らしいミステリでした。
ホラーミステリや、やたら込み入った設定のお話なんかも大好きなのですが、連続で読んでいると楽しいけど若干負担が大きいのですよ(笑)。
そんなときにホッと一息つきながら読む近藤さんの作品は最高!
私の読書生活にはホラーミステリも癒やしミステリもどっちも必要なようです。