ウェス・アンダーソン監督の最新作『アステロイド・シティ』を観ました。
クレジットを確認しつつ、感想を残しておこうと思います。
アステロイド・シティ|情報
アメリカ|104分|原題:ASTEROID CITY
監督・製作・原案・脚本:ウェス・アンダーソン
原案|ロマン・コッポラ
*ソフィア・コッポラは妹
撮影|ロバート・イェーマン
プロダクション・デザイナー|アダム・ストックハウゼン
出演
オーギー・スティーンベック:ジェイソン・シュワルツマン
ミッジ・キャンベル:スカーレット・ヨハンソン
スタンリー・ザック:トム・ハンクス
ウッドロウ:ジェイク・ライアン
ギブソン元帥:ジェフリー・ライト
など
評価
カンヌ国際映画祭 パルム・ドール
放送映画批評家協会賞 美術賞
など
作品説明
1955年、アメリカ南西部の砂漠の街、アステロイド・シティ。隕石落下でできた巨大クレーターが最大の観光名所のこの街に、科学賞の栄誉に輝いた5人の天才的な子供とその家族が招待される。しかし、授賞式中にまさかの宇宙人到来!? この予想もしない大事件により人々は大混乱! 街は封鎖、軍は宇宙人出現の事実を隠蔽しようとし、子供たちは外部へ情報を伝えようと企てる。果たして街と、閉じ込められた人々の運命の行方は──!?
アステロイド・シティ (字幕版)) | Prime Video
アステロイド・シティ|感想
ウェス・アンダーソン監督が普通の作品を撮るはずがない、との期待通りこの作品もなかなか見ない構成にカメラワークだと思います。
劇中劇とその舞台裏という複雑な設定で、スカーレット・ヨハンソンにいたっては役に入り込む役者の役という文字で書くとややこしい人物を演じていました。
劇中劇なので、リアルな人や物を使って演じられていても、カメラワークがやたら水平移動であったり、遠近感が不思議なミニチュアの世界のようなセッティングだったりで、あの手この手で不思議な世界観に引き摺り込んでいきます。
わざとらしい不自然さが面白いスパイスになっていて、やっぱりウェス・アンダーソン監督は別格では?と思わされました。
通常であれば破綻してしまいそうな不自然さが、ウェス・アンダーソン監督の手にかかるとコミカルさやキッチュさでむしろ魅力に変わる。
衣装・美術など、ビジュアル面も徹底して50年代あたりの可愛さが満載でした。
キャスティングも非常に豪華。前述したとおりスカーレット・ヨハンソンにトム・ハンクス、ファーゴのジェイソン・シュワルツマンなんかも出ていて、あのキュートな宇宙人も役者が演じていて、こだわりを感じました。
あのユーモラスな雰囲気は、宇宙人なのに親しみがあってよかったです(笑)。
そういえばこの作品、パンデミック中に脚本が書かれたそうです。内容とちょうどリンクしてますね。
今作も好き嫌いが分かれそうな感じでしたが、私は好きです!