こんにちは、楓*(@kaede_twi)です♪
この記事では、2011年に公開された映画『英国王のスピーチ』のネタバレなしのあらすじと、ネタバレありの感想を自由に綴っています。
『英国王のスピーチ』は 吃音に悩まされた英国王ジョージ6世とそのセラピストとの友情を描いた物語です。
ジョージ6世はエリザベス女王の父でもあります。
ジョージ6世を演じたコリン・ファースは、この役でアカデミー賞主演男優賞を受賞しました。
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目次
『英国王のスピーチ』ネタバレなしのあらすじ
英国王ジョージ5世の次男ジョージ6世は、幼い頃から吃音というコンプレックスを抱え、人前に出ることを極端に恐れる内向的な性格となり、成人してからも自分を否定し続ける人生を送っていた。吃音を克服すべく、何人もの言語聴覚士の治療を受けるものの一向に改善の兆しは見られない。そんな夫を心配する妻エリザベスが最後に頼ったのはスピーチ矯正の専門家というオーストラリア人のライオネル。彼は王子に対しても遠慮のない物言いで次々と風変わりな治療法を実践していく。そんな中、国王に即位した兄エドワード8世が、王室が認めない女性との愛を貫き、突如王位を返上してしまう。王位の継承など考えてもいなかったジョージは、最も恐れていた事態に直面し、恐怖のあまり泣き崩れてしまうが…。
映画 英国王のスピーチ (2010)について 映画データベース – allcinema
吃音に悩まされた英国王ジョージ6世
幼い頃から吃音というコンプレックスを抱えていたヨーク公アルバート王子(後のジョージ6世)は、大人になっても吃音が治らず悩まされ続けていた。
1925年、大英帝国博覧会閉会式で国王の代理として演説した際も……。
だんだんと自信を失い、人前に出ることを恐れ、性格も内向きになっていた。
何人もの言語聴覚士にみてもらうもなかなか改善せず……。
そんなある日、オーストラリア出身のスピーチ矯正の専門家の存在を知った妻のエリザベスは、その人物の元を訪れる。
その人物の名はライオネル・ローグ。
風変わりなセラピスト、ライオネル
患者と対等でなければセラピーは行えないとするライオネルは、自分のことをローグ先生ではなくライオネルと呼ぶように言う。
また、アルバートのことは愛称のバーティと呼びだす。
王室への礼儀がなってないと、嫌がるアルバートだったがだんだんとそのペースに巻き込まれていく。
これきりにしようと思いつつも、自分の音読を録音することになるアルバート。
絶対に無理だしやりたくないと伝えるが、ライオネルは承知しない。
そして、ある方法を使って音読した録音を、あとから聞いてみるとそこには……!
まさか自分が国王になるなんて……
ライオネルの指導のもと、自分なりに吃音を治すべく努力していたアルバートだったが、自信のなさは変わらなかった。
そんなある日、父・ジョージ5世が逝去。
兄であるデイヴィッドが国王となり、それを支えようとするアルバートだったが、もともと王室向きではない兄が国王を退位してしまう。
もちろん次に即位するのはアルバート。国王になんてなりたくなかったのに……。
吃音も治ってはおらず、ライオネルとは仲違いしているなか、中継も入る戴冠式が迫る。
『英国王のスピーチ』の情報
英語版のウェブサイトです。映画の原題は“THE KING’S SPEECH”です。
『英国王のスピーチ』ネタバレありの感想
ジョージ6世の描かれ方
コリン・ファース演じるアルバート(後のジョージ6世)の人となりが魅力的でした。
コンプレックスがあって、内向き。
自信がないので余裕がなく、それゆえに癇癪を起こしてしまう。
でも、真面目で、自分の立場をわきまえていて、とても優しい。
乳母による虐待や、父の厳しい教育、兄からはコンプレックスを助長されるようなことをされた過去。
つらい過去がありながらも、どこまでも純粋で謙虚。
そんなアルバートに向けた、妻のエリザベスの眼差しもどこまでも温かかったですね。
ジョージ6世とライオネルの出会い
そういう立場であるため、ライオネルと距離を取ろうとするアルバートでしたが、ライオネルには通用しません。
容赦なく踏み込み、あっさりとその問題が心理的な問題からきていることに気づく。
ためらいながらも、治療を続けるうちにだんだんとライオネルとの距離が近づいていきます。
そして、初めて自分の過去にあったつらい出来事……、弟のこと、乳母のこと、父のこと、兄のことを話し出します。
しかし、父がなくなり兄が王位を継承したところで様々な問題が発生し、考えてもみなかった自分が国王になるという状況に陥り、とうとう泣き崩れるアルバート。
しかも、ライオネルとは仲違い……。
このあたりのアルバートの様子はかなり痛々しかったですね。
しかし、なんと自らライオネルに謝罪し、無事に戴冠式のスピーチもみてもらうことに。
真面目で様々な伝統と慣例によって締め付けられているアルバートと、自由で立場に関係なくその人の本質を見るライオネルとの出会いは偶然ながら歴史に大きな影響を与えるものだったのかもと思いました。
それにしても、この二人のトレーニングの様子がおかしかったですね〜(笑)
ライオネルの独創的でユニークな方法を真面目に実践するさまがとてもよかったです!
第二次世界対戦のはじまりと国王の演説
アルバートが即位しジョージ6世となった後、ドイツのポーランド侵攻を受け、恐れていた戦争が始まりました。
国を挙げての戦争の象徴として、戦時下となっての演説はとても重要なものですが、時間がない。
慌ててかけつけるライオネルと、これまでの二人のトレーニングが詰め込んだような凝縮した時間を過ごし、とうとう演説が始まります。
最初は危なかったジョージ6世でしたが、見事この大役を果たしましたね!
それにしても、この物語で描かれている真面目で心優しい姿を見ていると、彼が戦争の象徴となっていたということに心が痛みました。
そもそもが押し付けられての王位継承から始まり、吃音というコンプレックスもあり……。
彼の置かれた状況でライオネルの存在はとても大きかっただろうなと思います。
二人の友情はその後も続いたとのことで、戦争の始まりという終わり方なのでハッピーエンドではありませんが、どこかホッとした気持ちになりました。
『英国王のスピーチ』まとめ
コリン・ファースがチャーミングでしたね〜!
どこか頼りなく癇癪持ちの彼が、真面目にユニークなトレーニングに取り組むさまがおかしかったですね♪
当時の感覚からすると大変風変わりでだいぶ失礼なライオネルですが、わたしたちから見ると、ものごとの本質を突いていて、誰も触れようとはしなかった部分に触れてみたり、立場による壁を取り去ってみたりと、王子や国王という立場の人にとって貴重な存在だったのだろうと思います。
立場を超えての友情が温かく、ほっこりする作品でした。(戦争の始まりではありましたが!)
また、立場を超えた友情の物語が好きな人にはこちらの作品もオススメです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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