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『暗幕のゲルニカ』原田マハ|自由に綴る感想&レビュー

原田マハ『暗幕のゲルニカ』

この記事では、原田マハさんの『暗幕のゲルニカ』のあらすじや感想について書いています。

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2005年 に 『カフーを待ちわびて』でデビューを果たした原田マハさんは、
2012年に『楽園のカンヴァス』で第25回山本周五郎賞受賞し、
同作品は第147回直木賞候補、第10回本屋大賞第3位にも選ばれました。

キュレーターでもある方で、
馬里邑美術館、伊藤忠商事、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館に勤務した後に小説家デビューを果たしました。
ニューヨーク近代美術館=The Museum of Modern Art, New York=MoMA。
この小説の舞台となった美術館です。

小説家でありキュレーターでもある原田さんが、
かつての勤務地を舞台に
ピカソの描いた<ゲルニカ>にまつわるミステリーを描く。

『楽園のカンヴァス』を読んで以来、
原田さんの作品は読んでいなかったのですが、
小説の概要をちらっと確認しただけでとても面白そうだなと…!

そういうわけで『暗幕のゲルニカ』を読んでみることにしました。

『暗幕のゲルニカ』のあらすじ

主人公はMoMAのキュレーターとして働く八神瑤子。
彼女は幼い頃に<ゲルニカ>と出会い、専門をピカソとしていた。

時代は21世紀。
9.11のテロが起こり、
世界がアメリカの動きを注視していた。

そんな中、
国連で反戦のシンボルであるピカソの<ゲルニカ>が姿を消す。

<ゲルニカ>はかつてMoMAが所蔵していた時期もある深いつながりのある作品で、
やがて瑤子は<ゲルニカ>にまつわる大きな陰謀に巻き込まれていく。

また、話は並行して
20世紀を舞台にピカソの恋人であるドラ・マールの視点で、
ピカソと<ゲルニカ>の制作にまつわる物語が描かれる。

<ゲルニカ>という作品にこめたピカソの想いとは。

『暗幕のゲルニカ』感想

ここからは感想を書いています。

ネタバレなしバージョンと、ネタバレありバーションがあるので、
まだ読んでいない方はご注意ください!

また、私が感じたことを素直にそのまま書いているので、
その点も併せてご注意ください。

『暗幕のゲルニカ』感想(ネタバレなし)

ピカソの描いた<ゲルニカ>をテーマに、
現在に起こるサスペンスと
<ゲルニカ>が制作された頃の過去の物語が楽しめる作品です。

キュレーターでもある原田さんによる解説を読んでいるかのような、
深く<ゲルニカ>という作品を掘り下げた作品のため、
アートが好きな方にはかなりオススメできる作品です。

フィクションとノンフィクションの部分が混じったお話ではありますが、
<ゲルニカ>制作前後のピカソの心の動きは真に迫るものがあります。

ピカソという人をよく知らなかった私はピカソの印象が変わりました。

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デビュー作。第1回日本ラブストーリー大賞受賞

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第25回山本周五郎賞受賞、第147回直木賞候補、第10回本屋大賞第3位

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第149回直木賞候補

 

 

⇩この下の感想、ネタバレありなので注意してください⇩

 

『暗幕のゲルニカ』感想(ネタバレあり)

アートとサスペンスにニューヨークとスペインとパリ、そしてピカソ。
魅力的な要素が凝縮された面白いお話でした。

私としては特に20世紀パートが面白かったです。

ピカソが<ゲルニカ>という作品を制作するに至った経緯や、
その時代背景がわかりやすく描かれており、
フィクションの部分はあるにせよ、
この作品に込めたピカソの想いは真実に近いものなのかもしれないと思いました。

ピカソ自身ではなく、恋人のドラ・マールの視点で描くことで、
ある人物にとってはそのように見えたのかなと受け取れる。
ピカソのある一面を知ったような、新鮮な気持ちになりました。

21世紀パートでのサスペンスは、私としては少し弱かったなと。
いっそのことホワイトハウスとかももっと暴れてくれたら面白かったかも…
なんて思ってしまいました(笑)
(アメリカのドラマの見過ぎ?かも。というか、そういう話じゃないか…)

瑤子が日本人女性であるという設定は、
日本人向けの小説なら当たり前で、魅力の一つなのかもしれないけれど、
私にはいまいちしっくりこなくて、
そうでなかった方が現実的で逆に感情移入できたかもしれない
なんて思いました。

瑤子という主人公は素敵だとは思いますが!

21世紀パートで少々好みがわかれそうな感じがありますが、
全体としてはとても面白い作品でした!

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最後までお読みいただきありがとうございました。