名古屋・覚王山散歩|揚輝荘へゆこう!地下にある秘密の…に驚いた

4 min
名古屋・覚王山で散歩

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名古屋駅から約14分、
名古屋市営地下鉄東山線 覚王山駅から徒歩10分、

そこに、揚輝荘(ようきそう)というとても個性的で歴史ある建物があるということで、
遊びに行ってみました。

日曜の午後、5時間くらいを使ったゆるいお散歩です。

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今日のお散歩の目的はここ! 揚輝荘(ようきそう)

揚輝荘は、松坂屋の初代社長の伊藤次郎左衛門祐民(いとうじろうざえもんすけたみ・1978〜1940年)によって別荘として造られました。

当時の敷地内にはさまざまな建物が建ち並び、完成は昭和14年頃だそうです。

ちなみに揚輝荘の建物の多くは、
祐民と交友のあった竹中工務店14代・竹中藤右衛門が施行を担当したのだそうです。

空襲で多くの建物を焼失し、
米軍司令官用宿舎として接収されていた時期もあり、
現在はその一部が残され、名古屋市指定有形文化財となっています。

そんな、歴史ある揚輝荘に行ってみることにしました。

覚王山駅から歩くこと10分ほど、
二つに分かれているうちの南園の方から回ることにしました。

ここにあの建物があります。

揚輝荘といえばの建物  聴松閣(ちょうしょうかく)

赤い外壁に、ハーフティンバーという超個性的な山荘風の建物。
迎賓館的な役割を果たしていたのだそうです。

内部は山荘風であったり、
中国風であったり、
和風であったり、
インド風であったり。

祐民の、インドやビルマでの旅から得たものが反映されているようです。

内部は部屋ごとに意匠が異なります。

揚輝荘 玄関なんとも言えない、緻密な細工の玄関。

揚輝荘 ホールの階段の手すりホールの階段は山荘風。名栗(手斧で表面に化粧を施す)、透し彫りが施された手摺。

揚輝荘 食堂ここでカレーとか食べられますよ。

モダンな印象の部屋。

揚輝荘 細部の装飾細部も凝っている。

客船の窓を意識したデザイン。

揚輝荘 モザイクタイルの暖炉モザイクタイルの暖炉。

中国風な部屋もありました。

今まで見たことのない、中国風の装飾の暖炉。


いかにも中国風な模様。

揚輝荘 中国風な装飾上部の直線を組み合わせたデザインも、渦のような模様も、どことなく中国風。

エキゾチックな感じのする和室もあります。

揚輝荘 エキゾチックな和室壁の色のせいでしょうか。

そして衝撃の地下へ。
地下はインド風の意匠です。

壁画とか。

階段を降りて、唐突に現れる壁画にびっくり。

揚輝荘 地下 壁画柱のレリーフもインド風。

揚輝荘 地下 ドライエリアドライエリアのタイルにも模様が。

窓ガラスにヒマラヤ山脈が。

揚輝荘 地下 暖炉

揚輝荘 地下 きれいなレリーフ
こちらはカンボジア風だったかも。

謎の空間のきれいなレリーフ。

そしていちばん驚いた地下トンネルの入口。

揚輝荘 地下トンネルの入口

かつて存在した、有芳軒(ゆうほうけん)まで伸び、
途中から東へ分岐、
出入口は五色玉色張りの欄干(橋などにある装飾のついた手すりみたいな部分)と、
「聴泉窟(ちょうせんくつ)」と彫られた石盤で飾られていたそうです

防空壕としても使われていましたが、本来の建設目的は不明だそうです。

…。

……。

秘密っぽすぎませんか?!

すごく入ってみたかったのですが、
入口までしか公開されていませんでした。残念。

こんな新聞記事もありました。

揚輝荘 地下トンネル 新聞記事
謎すぎます。

祐民の、インドからの影響の受けっぷりがすごいですよね。
インド風のものや絵ををたくさん飾るとか、
そういったレベルではないことに驚かされました。

ちなみにこの壁画は、
祐民のインド旅行に同行したハリランによって造られました。

ハリランは大学卒業後に来日し、東京から名古屋へ移住。
松坂屋の装飾部に嘱託社員として入社された方だそうです。

ところで、
この地下のメインの部屋となると多目的室(旧舞踏場)はレンタル可です。

夜間で3000円(机使用20名4500円)って、
安いうえにとても面白いので、
大人が、何かちょっとしたイベントを開くときに利用したら盛り上がりそうだと思いました!

(そんなに広くはなく、歴史的なものに囲まれているので、どんちゃん騒ぎでの利用はダメです!私的に。)

伴華楼(ばんがろう)、白雲橋(はくうんきょう)を見に北園へ

現在は南園と北園に敷地がわかれてしまっていますが、
お隣にあるマンションのご好意で、
マンションの歩道を利用して北園へ移動できます。

北園には、いくつかの建物と池などがあります。

伴華楼

こちらの建物は「伴華楼」という名前だそうです。
素敵な当て字(?)ですよね。

中には入れませんでしたが、
外からでも楽しめるように窓などが開けられており、
説明書きなどがおかれていました。

伴華楼 内部

建物側面の煙突が綺麗で驚きました!
こんなに凝ったつくりの煙突あるんですね。

ちなみに鈴木禎次の設計により、
尾張徳川家ゆかりの座敷に洋室等を加えて建築されたのだそうです。
鈴木禎次は、名古屋だと鶴舞公園の噴水塔だとか、奏楽堂を設計された方です。

この隣に豊彦稲荷という小さな神社がありました。

白雲橋

こちらは北庭園のシンボル、「白雲橋(はくうんきょう)」。

修学院離宮の千歳橋を模したものです。

修学院離宮っていうのは、
京都にある17世紀中頃、後水尾上皇によって造営された離宮で、
宮内庁が管理しており、申し込めば見られるみたいです。

修学院離宮

トップページの写真の右上に似た建築物がありました。

天井に龍の絵が描かれていたりして、細かなところも面白いです。

池に面して、「三賞亭(さんしょうてい)」という茶室もありました。

三賞亭

入れませんが中を覗けます。

今もお茶会なんどのイベントで実際に使われているようです。

池はちょっと汚かったですが、
池の水の管理はなかなか難しいですよね。

ひと通り揚輝荘を楽しんだ私たちは、お茶を楽しむために揚輝荘を後にしました。

揚輝荘
開館時間 9:30〜16:30
休館日  月曜日(祝日・振替休日の場合は直後の平日)、年末年始
入館料  南園:一般300円など、北園:無料

庭園を見ながら風流な感じでお茶ができる「庭園ギャラリー いち倫」

揚輝荘を出て、日泰寺の前を通り「いち倫」へ。

日泰寺は来たことがあるのと、使用されていたのでスルーしました。

門のなかに緑があふれています。

庭園ギャラリー いち倫

もともとは家として使用されていた建物なので、
靴を脱いで中に通されます。

テーブル席もありましたが、
私たちは座敷の、庭に面した窓際の席を。

わたしは「とっと木セット」756円を頼みました。

庭園ギャラリー いち倫 とっと木セット

家族は抹茶のセットを。

庭を眺めながらゆっくりお茶をいただきました。

こちらの建物は、米軍に接収されたりと歴史的な過去のある古民家のようです。

今回はお茶での利用で、特に待たずに利用できました。
店員さんにうかがったところ、
ランチは数に限りがあるので、予約して利用した方がよいそうです。
団体の方の利用もあるそうなので。

庭園ギャラリー いち倫営業時間
営業時間 10:00〜17:00
定休日  月・火・水曜日(毎月21日は営業)
参照HP    食べログ

もう少し足を伸ばして 城山八幡宮、シマウマ書房

いち倫で休憩をしたあとは、
一駅隣の本山駅方面に向けて歩くことに。

途中、城山八幡宮に立ち寄り、
古い建物に驚いたり、
お参りしたり。

城山八幡宮

城山八幡宮

最後は本山駅6番出口隣にある古書店、「シマウマ書房」へ。

シマウマ書房

可愛い入り口を入ると、左手には大量の岩波文庫が。
中には大量の本が所狭しと並びます。
人文系・文化系・美術系が充実している感じがしました。

シマウマ書房でじっくり本を探し、満足したところで帰路へ。

日曜の午後を使った名古屋散歩はこれで終わりました。

シマウマ書房
営業時間 11:00~18:00
定休日  火曜日

覚王山での散歩のまとめ

覚王山は、
観光スポットと言うには規模は小さいけれど、
揚輝荘の聴松閣が面白いので、建築が好きな人におすすめしたい場所です。

今回はいち倫でお茶をしましたが、
駅から続く日泰寺参道には、
えいこく屋とか、
ZARAMEとか、
シェ・シバタとか、
いい感じのお店があるので、
寄り道しながら、のんびりお散歩を楽しむのもいいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

楓*

楓*

主婦 兼 校正者

東海地方に住む主婦で校正者の楓*です。
記録しておきたい日々の出来事や思い出、整理しておきたことなどをブログに綴っています。
旅・山・自然が大好きで、趣味は読書と映画・ドラマ鑑賞です。

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