三体Ⅱ 黒暗森林を読みました!
三体、1巻・2巻ともに面白いですが、とにかく長い。
ちょっとそこの場面そんなに掘り下げる?みたいな描写がけっこうあって、いちいち長いんですよね(笑)。
文学的には世界観や人物像を表現する上で大切なのかもしれませんが、せっかちな私のようなタイプは「で?!」みたいな、次の展開を教えてくれ〜〜!みたいな気持ちになったりもしました。
とはいえ、絶対面白くなるだろうという感じは常にあって、ぐいぐい読んでしまいました。
三部作のつなぎとなる本作では、途中から1巻より世紀が2世紀ほど進み、社会システムがめまぐるしく変化し危機の時期も迫り、そのあたりからが本当に面白かった!
羅輯(ルオ・ジー)&史強(シー・チアン)の組み合わせは、いいコンビでしたね。
2人ともいい意味で冷めていて、俗っぽさがあって、しぶとく生命力が強い感じが好ましかったです。
羅輯(ルオ・ジー)は面壁人に選ばれてからの人生が波乱万丈すぎておいおいって感じで、読んでいてうわぁって(笑)。
勝手に選ばれ、働かされ、失望され、かと思えば崇められ、と思ったら再び失望されと、三体危機のなかで最も振り回されているのに意外と人類が嫌いにならないし、自分のためだけに自死を選ばないところが好きです。
最後の三体との会話も対等に対話している感じが不思議で、達観しているというか超越しているというか。
章北海(ジャン・ベイハイ)は登場から退場まで、私的にはずっとものがなしさがありました。
人間性を抑えた軍人時代、役割を終え少しの無邪気さを取り戻したかに見えた一般人(代行だけど)時代、そして最期。
なんとか生き残って、もう少ししぶとさを見せてほしかったのでちょっと残念でした。
せっかく水滴遭遇後に生き残った宇宙にいた人類なんだからさ〜!
なんてちょっと惜しい感じもしました。
と、いろいろな思いがありますが、全体としてはおもしろく続く『三体Ⅲ 死神永生』も楽しみです!