NHK Eテレでアンコール放送が始まった「趣味どきっ!ステイホームを心地よく…ぬくもりの北欧スタイル」の第1回目「北欧5か国に学ぶ〜暮らしの豊かさのヒント」を見ました。
昨年の同じ時期に放送されていたもののアンコール放送で、見逃してしまった私としては大変ありがたいです。
テキストも購入し、録画もして何度も見る気まんまんです(笑)。
ナビゲーターは女優の田中麗奈さんと料理家で生活空間プランナーの行正り香さん。
行正さんについては、今年になって行正さんの料理レシピをよく使うようになり、図書館で行正さんの本をいろいろ借りているうちにすっかりファンになってしまいました。ちょっとずつ行正さんの本を集めたいなと思うくらい。
インスタで発信される自宅やスタジオの様子や暮らしぶりなども目の保養として楽しみしています。
今回は北欧5か国の各国大使館を行正さんが訪れ、大使館内や大使館員の方の自宅などを見せてもらいながら、今回のテーマである「暮らしの豊かさのヒント」を教えてもらいます。
順番に各国の特徴や、私が感じたことについてメモしておこうと思います。
北欧5か国の特徴や感じたこと
デンマーク|Hygge(ヒュッゲ)な時間
北欧5か国のなかではいちばん南にあり、ユトランド半島と407の島々からなる立憲君主制の国。
2013年以降、世界幸福度ランキング3位以内をキープ。
デンマークの人が大切にしている「Hygge(ヒュッゲ)」とは、心地いい時間や空間、そこで過ごしたときに得られる幸福感を指す言葉。
デンマークといえば、私にとってはインテリアの国のイメージです。
副館長のご自宅にはハンス J. ウェグナーのYチェアがありました。
わが家にもあるのでちょっと親近感(笑)。
テキストの中で印象的だった館長の言葉が「デンマークでは公平に教育や医療が受けられます。政府や公共機関への信頼度が高く、それが幸福感につながっているのでは」というもの。
医療は住んでいる地域によりけり、教育は親次第、政府はう〜ん、公共機関は……?
という感覚を当たり前に持ってしまっているせいか、何だか新鮮な言葉に思えました。
国レベルのことはさておき、個人レベルで見習いたいことはたくさんあって、あらためて家族とヒュッゲの時間を持つことを意識したいと思いました。
フィンランド|自然とサウナ
サウナ大国。人口約500万人、サウナ約300万個(!)
国土の約78%が森林
国民一人あたりのヘヴィメタルバンド数世界1位(!)
ムーミンにマリメッコ、イッタラ、アラビア、アルテック。
みんなのだいすきがたくさんあるフィンランド。
番組に出てきたヴァイサネンさんは「自然を感じられること」を大切にしているとおっしゃっていました。
テキスタイルとか、工芸品とか、身の回りにあるさまざまなものについて。
それからサウナ。
温泉は好きなのですが、サウナについてはピンとこない部分があります(笑)。
お風呂やシャワーなどと同列で語られるものではないようで、サウナという独自の確固たる文化がある模様。
今のところはわかりませんが、いずれフィンランドのサウナのよさについて理解できるようになりたいです!
アイスランド|温かな時間とジェンダー平等
北大西洋に浮かぶ島国。
極寒の地かと思いきやメキシコ暖流の影響で他の北欧諸国と平均気温は同程度。
ジェンダーギャップ指数12年連続1位。
ジェンダーギャップ指数12年連続1位というすごさ。人口の少なさが影響してるのかな。ちなみに日本は120位です……!
1980年の時点で女性大統領誕生か〜。
そんなアイスランドはなにせ緯度が高いので冬の「暗さ」が応えるとフリーゲンリング大使。
番組ではたくさんのキャンドルに灯りをともし、温かなくつろぎの時間の過ごし方が紹介されていました。
またテキストでは、「個人の時間を尊重するのも、北欧らしさだと思います」とのフリーゲンリング大使の言葉とともに、本を読むこと・編み物をすること・音楽を聴くことが紹介されていました。
本を読むこと・編み物をすること・音楽を聴くこと……私も大好きです!
キャンドルの方は、一度に使うのは1本程度とケチケチした使い方をしがちなので(アロマキャンドルを使用しているというのもあるけど)、もうちょっと灯りとしての機能に注目して使いたいと思いました。
ノルウェー|個人の尊重と家族のつながり
教育や医療にかかるお金は無料。最低保証年金制度もあり。
報道の自由度1位。
2008年に同性カップルに対しての婚姻法制定。
テキストのニーハマル大使の言葉がいきなり印象的。
「暮らす上での安心や安全が保障されているからこそ、人は自由に生きられます。でも。自由には責任もついてきます。ノルウェーでは個性を伸ばし、責任を自覚できる、自立した人間を育てる教育を行っています」
素晴らしいな本当に。どうしても自国と比べてしまうわ。
私が北欧に憧れてしまうのは、インテリアとかデザインとか暮らし方とかももちろんあるのですが、それは表面的なもので、根底にある平等・対等な社会が作る人々の地に足の着いた人間らしい暮らしぶりに憧れているのだと思う。
行ったことありませんが!(笑)
でも、これまで書籍や映像や北欧関連の展覧会等で得たものを総合して考えると、生き物として自然と調和した形で現代の社会を生きている感じがするのです。
スウェーデン|Fika(フィーカ)の時間を持つワークライフバランス
学費は無料。
若者でも投票率80%超え。
「Fika(フィーカ)」とはコーヒーブレイクを指す言葉でスウェーデンの人が大切にしているくつろぐの時間。
残業はなく、ワークライフバランスを大切に人生を楽しむ……知っていましたけど、やっぱりそうなんですね!って感じでした(笑)。
ただ残業がない分効率よく働くことが求められるため、心をほどく時間は必要で、そのバランス感覚によって働くことも含めた、心地よい暮らしが形作られているのだろうとテキストにありました。フィーカの時間でバランスをとっているのですね。
日本の場合(そうでない組織ももちろんありますが)、残業なしで仕事を回すことに対し、生産性とか効率とか、そういった言葉で表してしまいがちだけど、もちろんそれが必要ではあるのだけど、日本の場合は自由な時間を確保するためではなくコスト削減の方にいっちゃうので、なんか違うんだよな〜と感じるのかもしれないと何となく思いました。
働く人が力を発揮できる時間の使い方を認め、直接何かを生み出さない時間の大切さを社会全体が認めている印象です。
また、若者の選挙の投票率の高さに驚いたのですが、選挙権のないうちから学校で模擬選挙を行うそうです。
国土は日本とより少し大きいくらいで、人口は1/10以下。当事者意識や政治との距離が日本とは全然違うんだなと思いました。
「北欧5か国に学ぶ〜暮らしの豊かさのヒント」感想
ヒュッゲとフィーカについて学ぶことになるだろうと予想していたのですが、テキストにある各国の情報を読んでいるうちに、社会の根底にあるものの方が気になってしまい、感想も予想とは違うものに(笑)。
その結果、北欧にある暮らしの豊かさは「社会がもたらす自由さ」なのではないかと私は思いました。
不安や不自由さって豊かさの反対にあるものですよね。
そういったものから社会全体で遠ざかろうとしているイメージでした。
高福祉、ジェンダー平等、教育の機会の平等、環境対策などへの取り組みが企業と個人のレベルまで行き渡って当たり前に行われ、当たり前に求められるものになっているような。
社会が個人を大切にし、個人はお互いを尊重する。
そういった考え方の延長線上にワークライフバランスがあり、連綿と受け継がれる長い冬に対抗する暮らし方。
それが合わさって、今の北欧のライフスタイルがあるのかなと思いました。
簡単には真似できない感じですが、学びは大いにありました。
来週の放送も楽しみです♪