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レイモンド・チャンドラー(村上春樹訳)『大いなる眠り』|影響力を感じさせる個性と魅力あふれる物語

こんにちは、Nagoya / Nagoyaka log の楓(@kaede_twi)です。

この記事では、
レイモンド・チャンドラー(村上春樹訳)の『大いなる眠り』
冒頭のあらすじや感想について書いています。

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『大いなる眠り』は1939年に発表されたレイモンド・チャンドラーの処女長編作です。

この作品に出てくる私立探偵のフィリップ・マーロウを主人公としたシリーズの一つである
『ロング・グッドバイ』は
アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長篇賞を受賞しました。

日本では1956年に双葉十三郎訳で東京創元社から出版されましたが、
2012年に村上春樹新訳で早川書房から出版されました。

今回はこの、村上春樹新訳のものを読みました。
ちなみにレイモンド・チャンドラーの作品、
村上春樹の翻訳作品を読んだことがないうえに、
予備知識もいれずに読んでみました!

『大いなる眠り』冒頭のあらすじ

私立探偵のフィリップ・マーロウは、
ある日莫大な富を持つ老人・スターンウッド将軍から仕事の依頼を受けた。

次女であるカーメン・スターンウッドが作った借金により
彼はゆすられており、
その対応についてマーロウに相談するのだった。

彼の話を聞き依頼を引き受けることにしたマーロウは、
事態の解決のため脅迫相手の元へ向かうが
犯人はあらわれない。

犯人の居所をつきとめるため
マーロウは動き出すが、
やがて新な事件が起こり
事態は複雑な様相を呈する。

また、スターンウッド将軍の2人の娘はマーロウを意識し、
依頼内容を聞き出そうとする。

犯人は誰なのか、
マーロウはどのように事態収束させ、
娘たちは一体何を考えているのか。

『大いなる眠り』感想

ここからは感想を書いています。

ネタバレなしバージョンと、ネタバレありバーションがあるので、
まだ読んでいない方はご注意ください!

また、私が感じたことを素直にそのまま書いているので、
その点も併せてご注意ください。

『大いなる眠り』感想(ネタバレなし)

第一次世界大戦から第二次世界大戦の間のアメリカ・カリフォルニア。

私立探偵ものということで、
依頼主に呼び出されるところから物語は始まります。

主人公目線の細かな描写から、
主人公や主人公を取り巻く人たちの個性がよく伝わってくるのですが、
娘2人の強烈さはすごかった

主人公の終始見せるハードなワイルドさにくらべ、
たまに見せるエキセントリックなワイルドさから目が離せず、
彼女たちがどういう動きをし、何を考えているのかさっぱり読めず、
最後まで事態にどう関わっているのかわからなかったです。

ミステリー部分もさることながら、
注目すべきはその描き方。

過剰すぎるくらいの修飾と比喩で、
最早わかりづらさまで感じるときがあったものの、
それでもそこに面白さを感じさせる

ロジカル・わかりやすさを超えた魅力的な文章がそこにはあり、
謎がすべて、完全に解決するわけではないということもあって、
読了後、いい意味で心に引っかかるお話でした!

レイモンド・チャンドラー(村上春樹訳)
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⇩この下の感想、ネタバレありなので注意してください⇩

 

『大いなる眠り』感想(ネタバレあり)

とりあえず村上春樹への影響力がよくわかりました

主人公の視線で心理的な描写ではなく、
身の回りの描写をひたすら重ねていく感じ、
村上作品によくある描き方ですよね!

チャンドラーは細かすぎるくらいの描写と、
比喩がすぎると感じる部分があり、
正直言ってたまに言っている意味がよくわからない場合がありました(笑)。
でも、そのギリギリのところでうまくいっている文章は魅力的でした。

ミステリー部分はというと、
オーエン・テイラーの殺された真相がはっきりしてないのですが、
一番重要な謎はわかったしまぁいいか…という気持ちに。

でもこれって、
それまでの文章が魅力的で謎が解ける以上の面白さがあったからだなと。

『大いなる眠り』は
文学的なおもしろさと謎解きのおもしろさが混ざった作品で、
チャンドラーさんは
完璧ではないけれど偉大で、
時代とジャンルを超えて愛される作家なんだと思いました!

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マメナチカ
マメナチカ
「やれやれ」が出てきて喜んでたネ!
楓
そこはやっぱり期待しちゃうよね!ちゃんと数えてないけど2回は出てきたね!

最後までお読みいただきありがとうございました。