アート

アルヴァ・アアルトーもうひとつの自然|心地よく優しいものをつくる人|名古屋市美術館

名古屋市美術館で、
2018年12月8日(土)〜2019年2月3日(日)に開催されている
『アルヴァ・アアルトーもうひとつの自然』展に行ってきました。

アルヴァ・アアルトといえば、
北欧が好きだったり、
家具や建築が好きな方にはけっこうおなじみの名前ですよね。

名前を特に知らない方でも、この花瓶とか

このスツール60とかは見覚えのある方も多いのでは。

そんな遠く日本にまで浸透しているアアルトさんが主役の今回の展示。
感想や気になったことなどをつらつらと書いていきたいと思います。

『アルヴァ・アアルトーもうひとつの自然』展
印象や感想、気になったこと

北欧に関する展示というと、
展示の仕方や会場自体がおしゃれだったり、
可愛かったりすることがわりと多いように感じるのですが、
今回の『アルヴァ・アアルトーもうひとつの自然』展はかなり硬派でした!

カラフルでポップな、可愛い方の北欧ではなくて、
静けさと心地よさを感じさせる、
フィンランドの自然と調和するようなものがたくさん観られます。

展示内容としては、
アアルトの手がけた、
建築物や家具の図面や下書き、
建築物の模型や写真、
照明や家具の実物など約300点。

図面や下書きはかなり充実しているので、
建築を志す人は行った方がいいんじゃないですかね!
アアルトのそういったものを、生で目にする機会は限られていると思うので。

写真については、
クレジットがアルミン・リンケとなっていて、
はじめお名前を存じ上げず、
「すごくきれいな写真で、建物はアアルトっぽいけど、
一体私は誰の作品を観ているんだろう?」
と一瞬思いました。

その場で調べたら、
アアルトの建築の写真を撮っている方がアルミン・リンケでした。

このアルミン・リンケの写真がすごく良かったです。
写真の良さって言葉で伝えるのがすごく難しいのですが、
アアルトのその地・その場に馴染む快適でここちよいもの、
という魅力をそのまま切り取って見せてくれるような感じです。

なかでもヴォルフスブルグの文化センターの図書館の写真がずっと観ていたかったです。
写真も建物も私の好みで。
こんな素敵な図書館があったら、
暇さえあれば通ってしまうだろうなという感じ。

今回の展示では代表作のパイミオのサナトリウムの部屋が再現されていました。
アアルトはサナトリウムの建築と家具を手がけ、
デザインから色使いまで患者を思って作っているのがよくわかる温かな作品たちでした。

このパイミオというイスは、
もともとは結核患者さんが呼吸しやすいようにデザインしたものだそうです。

ほかに、
1939年のニューヨーク万博のパヴィリオンを手がけた際に流したという、
当時のフィンランドの農業や工業など
人々の暮らしの様子を記録した動画が流されていました。

これはアアルト自身が作ったものではないですが、
当時のフィンランドの様子が知れる
なかなか興味深いものでした。

それから、実際の家具や照明などの工芸品。
なかでも面白かったのは、サヴォイ・ベースの製作動画
あの不思議な(湖の形なのですが)フォルムの花瓶をどのように、
どんな人たちが作っているのか。

考えたこともなかったけれど、
見てみると、フィンランドで作っている人と日本で使う人が繋がっている感じがして、
急に身近に感じられて面白いです。

アアルトについて深く知ることができた今回の展示

展示としてのおしゃれさはそんなになかったかもしれない。
でも、アアルトが何を大切にしてものを作っていたのかがよくわかる
面白い展示でした。

展示会場内部の写真がないので、参考にCasa BRUTASの記事を置いておきます。
知られざるアルヴァ・アアルトに迫る展覧会。

アルヴァ・アアルトについてのメモ

アルヴァ・アアルト Alvar Aalto(1898〜1976)
フィンランド出身
ヘルシンキ工科大学にて建築を学び、
建築だけでなく都市計画や家具、工芸品のデザインなど幅広く手がける。
北欧の近代建築家を代表する人物。
ユーロ前の50フィンランド・マルッカ紙幣に肖像が描かれていた。

アルミン・リンケについてのメモ

アルミン・リンケ Armin Linke(1966〜)
ミラノ出身、ベルリン在住
写真家・映画監督。
活動内容の詳細はサイトに。Armin Linke

『アルヴァ・アアルトーもうひとつの自然』展
インフォメーション

会期:2018年12月8日(土)〜2019年2月3日(日)

開館時間:9:30〜17:00、金曜日は9:30〜20:00(入場は閉館30分前まで)

休館日:月曜日(祝日の場合は開館し翌日休館)、12月29日〜1月3日

観覧料:一般1200円、高大生900円、中学生以下無料など

場所:名古屋市美術館(公式サイト

最後までお読みいただきありがとうございました。